忌み枝(いみえだ)とは
盆栽が順調に成長していけば枝が伸びるのは当然のことです。当たり前に伸びて行く枝を小さく、そして、大木の雰囲気の風格を演出していくために、ところどころ枝を短く切っていくのが盆栽です。
美しい樹形のため、勢いの強い枝を切り、全体のバランスを整えます。
その枝の中で、盆栽の樹形バランスを悪くする枝を忌み枝と言います。盆栽は枝の出る順番が樹形全体のバランスを決めるので、美しさを損なう不要な枝は剪定します。
良い枝順とは左右交互に枝がのび上に行くほど、間隔が狭く、枝も短くなります。大まかにいうと、不自然な枝が忌み枝になります。忌み枝は樹形を崩すだけでなく、他の枝への日当たりや風通しを阻害させ、盆栽の成長を妨げる要因となるますので、随時剪定をしてください。
樹形の美しさを損なう不要な枝は樹形を崩すだけでなく、他の枝への日当たりや風通しを悪化させ、樹の成長を妨げる要因となるため、適宜剪定を行いましょう。剪定の際は枝や芽の状態に応じて道具を使い分け、きっしまった枝は元に戻らないため切断の位置を吟味します。太い枝の場合には癒合剤なども用いることもあります。
交差枝
枝どおしが交差してしまった2本の枝のこと。
根元から切るか、針金で矯正します。
落ち枝
下に向かって落ちて行くように伸びる枝。
枝元から切ります。
ヒコバエ
根元から生えてくる太い枝のことです。樹勢が強く、放っておくと、本体の幹の養分を取っててしまいます。 放っておくと幹に成長して、周りの樹形のバランスが悪くなります。
逆さ枝
枝元に伸びた枝、下側に向かっている枝や、幹の方向に向かっている枝。
根元から切るか、針金で矯正します。
立ち枝
勢いが強く、真上に垂直に伸びた枝。
枝元から切ります。
平行枝
左右交互にならず、上下2段に平行に重なった枝です。近い位置で同方向の伸びた2本の枝はどちらかを枝元から切ります。
徒長枝
極端に長く直線的に間延びして飛び出す枝。放っておくと樹形を乱します。徒長枝に小枝が発生し、内部の枝に光が入りにくくなり、枯れる原因になります。
車枝
幹の同じ位置から3方向または3本以上伸びている枝。幹がそこだけ太くなってしまうので、1本を残し枝元から切ります。
カエル叉
Vの字ではなくUの字に伸びてしまった枝。バランスが悪くなるので枝もとから切り落とします。
かんぬき枝
幹の左右の同じ高さから出ている枝。どちらかの枝を切り落とします。