伸びた枝の方向を変える針金形成
盆栽では剪定の他、針金をかけて樹形を整える樹形づくりがあります。
伸びた枝に対しては剪定を行っても、なかなか思い通りの方向に伸びない時は、針金を使って樹形を整えます。理想の方向に枝を伸ばし、樹形を整えるという他に枝を曲げることによって、各枝に陽の光を当てることができたり、風通しがよくなる効果もあります。
ミニ盆栽の形を整える針金は曲げやすい、園芸用のアルミ線を使用します。針金の太さは枝の太さの1/2から1/3程度を使用します。まずは2㎜、1㎜を用意して、必要に応じて追加してください。針金をかける期間は3ヶ月までを目安に成長した枝、幹に食い込む前に外しましょう。
針金は枝元から先端方向へ
針金をかける前に枝が曲がるか手で確かめます。手で曲がらないように硬い枝に針金をかけても枝が折れるだけです。
針金は枝の根元の太い方から細い方へ、枝元から枝先へと先端に向けて巻いていきます。針金を播き終えたら、枝を折らないようにゆっくり無理のない程度で少しずつ力を入れ手で包むように曲げていきます。針金が緩んでしまうため針金がかかっている場所で曲げてください。そのためには曲げたい位置に針金がくるように巻いておくことが重要です。
成長の助けとなる整えを
幹や枝を無理に曲げるのではなく、枝の伸びる方向を整えるつもりで針金をかけてください。太陽光を浴びようと真上に伸びた枝を横にに整える針金形成は、枝を横方向ににすることにより、下の枝の日当たりもよくなります。樹形も無左右の広がりが出るのでバランスも整います。強い枝はどんどんと伸びていますが、その枝を横にすることで、勢いが弱くなり他の枝に栄養がいきます。育成の強弱のバランスがよくなることも針金で整える効果となります。
早ければ、早いほど、曲がやすく、骨格を作りやすい
伸び盛りのこれから成長していく、若い木はまで柔らかいので、大胆に切金をかけて樹形を整えることができます。まだ成長段階の木にし枝だではなく幹の樹形を整える針金形成もできす。この時期だからこそ太めの幹に針金をかけても効果があります。もうしばらくして幹が固くなれば針金をかけても無全く効果はありません。
若い木に針金をかけは際はの成長し続ける時期なので、幹に針金が食い込む前に針金を外してください。
樹種により針金期間が変わります
針金をかける時期は樹木の休眠期に行い芽が動き始めて数ヶ月で取り外すものがほとんどですが、中には最適な時期が違う樹種があります。各樹種の他ページで紹介していますので、そちらをご覧ください。雑木類は目吹後から3ヶ月を目安に、松柏類は目吹後から4ヶ月を目安ににしましょう。枝先だけの針金かけは通年でも問題ありません。季節や樹種により成長の速さがつがいますので日々の成長具合をこまめに確認して、幹や枝が太くなり針金が食い込まないようにしましょう。
針金を外して、形が整っていない場合は半年程度、木をお休みさせてからまた針金形成をしてください。樹種ににっては曲がれにくいものがものがあります。その時は諦めて剪定のみで樹形を作っていってください。
針金をかける期間は守ってください
針金をかけ続けてしまい、枝や幹太くなると針金がどんどん食い込んでしまいます。養分や水分を送っていた通導組織を閉めてしまい樹木が衰弱してしまう場合があります。怖い名前ですが通称、閉め殺しと言います。自然界ではフジの木やアケビ、ツタなどのつる性植物が樹木を衰弱させてしまうことがあります。
針金形成をする場合には目安を守り、期間がたったものは針金を外してください。